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2017年1月26日木曜日

糸満市・真壁ちなー・そば(大)

糸満市の真壁ちなー そば(大) ■ 真壁ちなー ■

 「そば(大)」
 680円

 価格の満足度:★★★★☆
 麺の満足度 :★★★★★
 ダシの満足度:★★★★☆
 総合    :★★★★★

 古民家系のお店として南部では有名どころで、沖縄在住当時は何度か足を運んだのですが、すべてそば巡礼を始める前の訪問だったので、そば巡りとしては初の訪問ということになりました。奥武山から海軍壕を経て県道を南下してゆき、真壁の集落近くになると、小さな案内標識があちこちに出ているのですが、それでもいささかわかりにくい、狭い路地にお店はあります。

真壁ちなーの正面玄関への入り口 少し広めの第二駐車場に車を入れて、木製のオーバーブリッジを渡ればお店の前の路地。石垣に囲まれた赤瓦の屋根はまだ新しく晴天の空に向かって屋根シーサーが元気に咆吼しています。屋根瓦は恐らく葺き替えたばかりなのでしょうが、建物本体は昔からのそのままです。お店に入るとさすが有名店、観光客らしき人々で賑わっていました。

 真壁ちなーは「茶処」を名乗っていて、本来はそば家ではないのですが、食事メニューはそばが中心になっています。ただ、他店のように、トッピングの肉種によっていろいろなそばがあるわけではなく、三枚肉の「そば」と「野菜そば」に「皿そば」というメニュー構成なので、ソーキそばや軟骨ソーキそばはありません。そんなわけで、注文は当然「そば」ということになりました。

真壁ちなーの柱には、第二次大戦で銃弾が貫通した穴が残る 待つ間、テーブル横に立つ柱に目をやると、低い位置に何か書かれた紙片が貼られ「弾痕→ 反対側から貫通しています」と書かれていました。→の先には直径2センチほどの穴が開き、穴周辺の柱表面は木目に沿ってかなり剥がれて凹んでいます。猛スピードで銃弾が貫通して反対側に突き抜けた衝撃で、破片が飛び散った痕なのでしょう。沖縄でも最後の激戦地になった南部には、今は静かな日常の中にまだ戦争の傷が残っているのでした。そして他の柱にも同じような銃弾痕と貼り紙が。以前立ち寄った時には貼り紙がなかったのかもしれませんが、これまでも何度か立ち寄った『真壁ちなー』ながら、迂闊にも初めて気がつきました、

 72年前の悲劇に思いを巡らせているとそばが運ばれてきましたが、一目見て記憶にあった『真壁ちなー』のそばとは違っていることに気づいたのでした。8年ほど前まで時々こちらで食べていた時は、一般的なストレート系の平角麺だったのですが、今回のは縮れが入った生麺タイプのような外観です。口に運ぶと確かにこのタイプの特徴であるモッチリとした感じがあり、以前のようなモソモソ感がなくなっていました。個人的にはうれしい変化ですが、逆に以前の麺が良かったのに・・と感じる方も、きっといることでしょう。好きなタイプの麺は★5つ。

真壁ちなーのメニュー ダシは以前からと変わらず、あっさりと澄んだ合わせダシで上品です。欲を言えば少しあっさりし過ぎているようにも思いますが、後に残らずスッキリとしたいい味で★4つ。トッピングはやや小さめの三枚肉が文字どおり三枚。定番の丸カマボコ二枚ですから、「沖縄そば」あるいは「三枚肉そば」に分類できる一杯としては、標準的なところでしょうか。お値段はこのタイプの麺の大サイズとしてはなかなかお得感があり、総合では観光客が多い有名どころの古民家系にあって、妥協せず味の改善を続けているのはさすがの貫禄で、★5つでした。

所在地:糸満市真壁223
定休日:水曜
営業時間:11:00~16:00
電話:098-997-3207

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